【書籍】鈴木裕和『ブルベのすべて』を読みました

新刊 ロードバイク

以前から、時々行く書店で平積みになっていてずっと気になっていた、『ブルベのすべて』を購入してしまいました。

ブルベにはぜ~んぜん興味のなかった私ですが、5月にアワイチとビワイチの両方を完走し、ゆっくりであれば、そこそこロングライドを走る力が付いたのかなぁという感触をつかめたことが、この本に手が伸びた1つの理由かもしれません。

もちろん、ブルベの概要についてはある程度の知識を持っていましたが、200km以上の距離を走るなんて、とても想像できない世界でした。

しかし、150km前後のロングライドを余力を残して完走することができ、もう少し長い距離に挑戦してみてもいいかな?と思い始めた時期と、この本との出会いが重なったのが、ひょっとすると今後の人生を変える出会いになるのかもしれません。

さて、肝心の書籍の内容ですが、「ブルベってなに?」というところから始まり、参加方法や準備についてひと通り触れられた後、本人の体験談を交えながら、200km、300km、400km、600km、1000km~、その他のブルベについて順に記載されています。

まず200km。

これがブルベの入口になるわけですが、600kmまでのブルベの制限時間は平均15km/hで計算されます。

つまり、200kmの場合は、14時間。

休憩を含めて20km/hで走れば、4時間の余裕ができることになります。

この4時間を峠越えなどにかかる時間に充てれば私でもなんとかなりそう。

って、ブルベには全然興味がないと言った舌の根も乾かぬうちに、もう半分その気になってるではないですか(^^;

で、実際にどのようなコースを走るのか調べてみたのですが、近畿地方のブルベを開催しているのは、オダックス近畿という(ボランティアの方々による)団体のようです。

私の家の近く、というか、土地勘のある場所を走る200kmのブルベとして、9/16(土)に開催されるBRM916 西神戸200kmを見つけました。

実家のある(学生時代によく走っていた)地域も走りますし、頻繁に走る三田ループの一部も取り込まれています。

また、篠山から三田ループへ抜ける峠も含まれています。

良く知った地域を走るため、安心感はありますが、獲得標高差は1,880m。

200km走って獲得標高差が1,880mというのは、今の私にはちょっと厳しいかなぁと感じています。

本を読んでいると、冬季のブルベは凍結などを回避するために、平坦基調のコースで開催されることが多いということなのですが、まだそこまでは確認できていません。

そもそも、近畿地方は南部、中部地方ではそれほど積雪や凍結を気にしなくても走れますから、そういった地域で開催されているのかもしれません。

続いて300km。

300kmの制限時間は20時間。

もし200kmを完走できたのであれば、300kmまでは挑戦可能な範囲かもしれません(理由は後述)。

朝7時にスタートすれば、深夜2時がゴールの足切りタイムになります。

したがって、トラブルが無ければ日付が変わるころにはゴールすることができることでしょう。

しかし問題なのが400km以上のブルベです。

400kmの制限時間が27時間、600kmの制限時間は40時間となっています。

つまり、丸1日以上走り続けることに…

400kmであればまだしも、600kmとなると必ず仮眠が必要となってきます。

ロングライド中に仮眠!

もう、ここまでくると私にとってはサバイバルの世界です。

有名なPBP(パリ-ブレスト-パリ)などに至っては、1,200km、制限時間80時間(3日と8時間!)という世界です。

ここまでくると、というか、私にとっては400km以上走られる方には本当に敬意を表します。

う~ん、やっぱりブルベは私にとって遠い世界ですね…

なんてことを言いつつ、もう少し登坂力が付けば200kmのブルベあたりにエントリーしているかもしれません(笑)

でも、この本が無駄になったかというと全然そういったことはなく、ロングライドや、普段の練習の時にも参考になる情報が満載です。

なんせ、この本を書いた方はロングライドのスペシャリストで、ペースの作り方やマナー、事故に遭わないための知識、機材トラブルとその対処の経験も豊富なわけですから。

ページ数があり(356ページ)、ページを片手で広げにくいという読みにくさはありますが、軽快な語り口で、ブログ調の書き方とその内容にまつわる解説のような書き方が交互に展開されているため、飽きが来ず、一気に読み進めることができます。

ブルベにさほど興味のない方も、ブルベを知らない方も、ぜひ1度手に取って読んでみて損のない本だと思います。

Amazonでの評価もかなり良いようですし(^^)

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